これからも医療はチームが重要になる

医療の概要

現代の医療は、患者さん側に注目すると、疾病の変化、寿命の延伸により複雑になってきています。以前に述べたペイシェントジャーニー【急性期の診療から回復期、慢性期の地域での生活を含み、「病気を抱えた人」として医療機関や地域社会で生きるプロセス】のように、患者さんの疾病だけではなく生活を包括的にみることが重要視されています。

また、医療側に注目すると、IT技術の発展、医療機器の多様化、治療の多様化により、治療は高度で複雑化してきています。高度に複雑した現代医療では、医師のみでの患者さんの治療は困難なものになってきています。

良質な医療を行うには、多くの医療職が協力しあい、医療提供していくことが必然となっています。そこで、「チーム医療」がキーワードになってきます。

チーム医療とは

厚生労働省は、「医療に従事する多種多様な医療スタッフが、各々の高い専門性を前提に、目的と情報を共有し、業務を分担しつつも互いに連携・補完し合い、患者の状況に的確に対応した医療を提供すること」と定義しています。

チーム医療は、「連携」がキーワードです。医療という場に、医師、看護師に加え、理学療法士、作業療法士、栄養士、言語聴覚士、薬剤師、保健師、救急救命士、放射線技師、臨床検査技師など多くの医療従事者が参加しています。多くの参加者がいるチーム内での「連携」は課題とはありますが、この「連携」によって患者さんのへの医療提供の質が変化します。

チーム医療の目的

チーム医療の目的は、厚生労働省のチーム医療の定義からわかるように、「患者の状況に的確に対応した医療を提供すること」です。冒頭でのべたように患者さんの状況は、複雑化、多様化、長期化してきており、医師のみでの医療提供は困難になってきています。このような複雑化した患者さんに質の高い医療提供を行っていくためにチームという武器で解決していくことが推奨されています。

チーム医療の実際

チーム医療の基本的な考え方は、医療現場で共通するものです。基本的な考え方の代表的なものに、「IPW(多職種連携)」があります。厚生労働省によると、IPWとは、「複数の領域の専門職者が各々の技術と役割をもとに、共通の目標を目指す協働のこと」としています。また、IPWを学ぶための概念として、IPE(専門職連携教育)があります。定義としては、複数の領域の専門職者が連携およびケアの質を改善するために、同じ場所でともに学び、お互いで学び合いながら、お互いのことを学ぶこととされています。このIPWでは、家族中心、多様性、多職種間の協働が重要となっています。(参考pdf)

具体的な取組内容は、チームの特性、患者さんの急性期、回復期、維持期、在宅期に対応して変化していくことになります。このチーム医療は、適切に運用すれば加算となります。

チーム医療は、NST(栄養サポートチーム)、RCT(呼吸ケアチーム)、認知症ケアチーム、精神科リエゾンチーム、RRS(救急医療チーム)、糖尿病チーム、緩和ケアチーム、褥瘡チーム、嚥下・摂食チーム、心臓リハビリチーム、医療安全管理チームなどなど多くのチームがあります。この他にも多くのチームが存在しており、さまざまな医療職が連携しあい、患者さんの療養生活を支えています。

まとめ

患者さんの複雑化、多様化により医療に変化が求められています。医療は、制度や法律、職種、責任感により変化が生じにくい業界になっています。現在はVUCAの時代であり、変化に適応していくべき時代になっています。変化に対応するために多職種連携して、患者さんへの質の高い医療提供をしていくことが医療に求められています。

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