スマートデバイスによって広がる健康格差

医療機器

スマートデバイスは、人々を健康にできたか

スマートデバイスもしくは、ウェアラブルデバイスは、日常の運動データや睡眠データ、ストレスデータなどの生活におけるデータを蓄積しています。企業は、蓄積したデータを集め、そのデータを分析することで個人や企業に対して最適なサービス提案を行っています。

 2020年にはAppleWatchの心電図機能のアプリがプログラム医療機器として認証されました。AppleWatchの側面に指を当てることで簡単な心電図波形を測定することもできます。また、AppleWatchは、光電容積脈波法(PPG:photoplethysmography)という技術を使って、脈拍数を調べることができます。心電図波形の検査は、心房細動という心臓の病気の早期発見に役にたちます。心房細動は脳梗塞の危険因子で、心房細動の存在に気づかずに脳梗塞になる方もいます。心房細動は、持続型、発作型があり、どちらも脳梗塞リスクがあります。発作性を見つけるためには、心電図計を長時間つけなければならず見つけることが困難です。本人は無症状で健康診断で偶然見つかった方もいます。スマートデバイスは、身につけているだけで脈拍数を測定でき、デバイスに触れれば心電図を測定できるため、より心房細動を発見することができます。

 スマートデバイスは、普及してきており、健康に多大な影響を与えています。しかし、こういった便利なデバイスの普及の裏には、健康格差が広がってくる可能性があります

スマートデバイスによって広がる健康格差

読売新聞の医療記事で、「新しい技術の導入時には、その新しい技術を使える人が先に使っていくことにより、健康格差が広がる現象が指摘されてきました。Apple Watchの利用についても、心房細動のある人の中では経済的に豊かな地域に住んでいる人の方が、利用率が高いと報告されています。」という内容がありました。新しい技術つまり、新しいテック商品は高価なものが多いです。例にAppleWatch6は、47,080円(税込)からであり、40歳の月収手取り約30万から考慮すると、1/6を占め安くはない金額となっています。経済的に豊かでないと購入には至らない可能性が高いです。経済格差は、健康格差につながっています。今後もウェアラブルデバイスが多様化し、新しい技術が導入するにつれて、こうした差は大きくなってしまう可能性があります。

 スマートデバイスの利用は、病気の早期発見・予防、診断精度の向上、オンライン診療などによる医療アクセスの簡易化などおおくのメリットがあります。しかし、新しい技術が進むにつれて新しい技術に追いつけない人がいて、健康格差が広がっていく可能性があります。わたしたち医療職者は、そういった人々に対してのアプローチ方法も考えていく必要があります。

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